2020.05.29

姫路カジキ!!

この日はお客様がいなかったのでプライベートでの出航でした。

ある程度釣りを楽しんで帰ろうと思っていた時、周りにいたハマチが群れになり動かなくなりました。

何か不自然に思いましたが、トップに反応してゆっくりと追いかけて来るものの全くチェイスする様子も無くただただゆっくりと泳いでいるだけ。

僕自身は新しく手に入れた、力丸水産の力ペン165Fを使いこなす練習をしているつもりでした。

うまく潮に噛ませるようになり、イレギュラーな動きに酔いしれるかのようにプラグ操作を楽しみながらのラストキャスト。。。

ブイ周りの漁礁の際、水深おおよそ5メートルのところに着水。

ロッドワークとリーリングで力強くダイブ。

なんの前ぶれも無くその瞬間は来ました。

プラグが浮き上がった瞬間、黒い魚体に吸い込まれた力ペン。

『喰った!!』

早合わせせずリーリングのみでしっかりとフッキングしようとするもののハンドルが全く回らない。

ハマチ狙いだった為、ドラグは5キロほどで調整。

巻けないリールの重さですぐに分かりました。

『でかい!!!』

一瞬黒い魚体でかなりデカいサワラかと思いましたが次の瞬間

船の半ばで構えていた体が一瞬で船の後方まで引きずられました。

何事かと慌てる仲間を横目に僕の目に飛び込んできたのは。。。

『カジキやぁああああああああああああ!!!!』

ドッパーン!!と水面を飛び回るカジキ!!唸るステラ!!

『これはあかん!水深が浅すぎる!ロープに巻かれたら一瞬で終わる!』

この時のタックル

ロッド:RIVARISEプロトキャスティングロッド

リール:ステラ8000HG

PEライン:3号

リーダー:フロロカーボン12号

カジキに対して余りにも細いラインシステム。。。

脳裏を過ったのは(このままぶち切られるか。それともロープ巻かれるか。フックがもつか。)

すぐに仲間が声をかけてくれました。

『とりあえず船を沖に出そう!』

一瞬、仲間にロッドを預け操船に戻る自分ですが

多すぎるブイに走り回るカジキ…あまり船を走らせすぎるとラインがもたない為

じっくり、じっくりと沖に船を出していきました。

仲間も凄腕、今まで数々の大物を仕留めてきただけに上手く魚を誘導してくれて

無事に沖まで出る事ができました。

ファイトを僕に戻してもらって考えた事

『もういい魚見れたしライン切って元気なうちにリリースしてあげようかな…』

半ば弱きだったのかもしれません。

パッと見て2.5メートルは超えている魚体、ランディングする為のモリも無いし、ぶち切られるなら自分で切った方がまだいいんじゃないか…

そんな事を考えていると仲間が

『こいつ捕ろう!!俺ら二人で船まであげよう!俺が意地でもランディングしてやるから!こんなチャンス人生で二度とないで!!』

この言葉が僕の心に火をつけてくれました。

小さなころから釣りが海が大好きで、小学校の作文には

“将来の夢はカジキを釣り上げる事です!!”

と書いた覚えがあります。

今、そのチャンスが目の前にある!

しかも自分の船で自分の地元のこの海で!!

二度とないチャンス!掴んでやる!掴みとってみせる!!

生半な気持ちじゃ取れない!

集中しろ。

魚が今どんな状態か、ルアーがどこに掛かっているか、テンションの掛け方、ドラグ調整

今までの経験と知識をフルに引き出せ!

船を操船しながら魚より優位な立ち位置をとり

フックは口の際良い所にフロント、リアとも掛かっているのを確認。

しかし、魚が反転したりジャンプする度にリーダーが擦れているのが分かる。

長引けばこっちが不利。

間違いなくリーダーが持たない。

20分ほどファイトして少し魚が弱った動きを見せた。

ここが勝負どころ!!

ロッドパワーは申し分ない!

ルアーも良い所にまだ掛かっている!!

ステラ!上げてこいやぁあああああああああ!!

とドラグ絞って

見えた!!思ったよりデカい!3メートルクラスの芭蕉カジキ!!

船を嫌がって抵抗するカジキ!

海に引きずり込まれそうになる自分!

『まだまだ!まだまだ!耐えろ!耐えろ!』

仲間が声をかけてくれます!

『もうちょい!あと一回回せ!』

ここでテンション抜いたら終わる!

『あがれぇええええええええええ!!とってくれぇええええええ!!』

仲間『とったぁああああああああああああああああああああああああ!!!!』

デカい!!

僕の船幅2.4メートルをはみ出していたのでやはり3メートルクラス!!

『よっしゃああああああああ!!!!!』

仲間とガッチリ握手( ´∀` )( ´∀` )

やばい!震えが止まらない。。。

でも、ゆっくりしてはいられない!

この子をしっかり生きた状態で海に返してあげないといけないと思って

記念写真だけ撮らせてもらって蘇生開始。

10分程かけてしっかりと海水を通してあげて

 

元気よく帰っていきました(^^♪

本当に、偶然に偶然が重なった結果のヒットからランディングでした。

いつもお客様が僕の船に遊びにきてくれて、いい笑顔を見せてくれて

『船長また来ます!今日はありがとう!めっちゃ楽しかった!』

など嬉しい言葉を頂けるので僕も海に出続けることができています(*´ω`)

たくさんの人との出会いと経験、海を大好きであり続けてきたから

奇跡が起こったと感じております(*´ω`)

偶然に 釣れた のかもしれませんが、僕としては

最高のロッドに最高のリール、最強のノット、最高のルアーで挑んだ

釣れた でわなく ❝釣った❞魚です!!

いつだれにどんなチャンスが巡ってくるかもしれません。

次は僕の船に乗ってくださるお客様にそのチャンスを僕が僕自身の手で作って

最高の一匹をお届けします!!

プライベートな釣果となりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました!!

そして、最高の感動を与えてくれた魚に感謝!!

ほんまにありがとーーーーーーーーー!!\(^o^)/